医院ブログ
2025年1月25日 のじ歯科日記
「先生、<推し>っている?」
時々、患者様から聞かれるこの質問。
答えはYes!!です。
診療時間内ではとても語り尽くせないので、この場で語らせていただきます(^^)
私の推し、それは脚本家、作家の内館牧子先生です。
『思い出に変わるまで』『出逢った頃の君でいて』といった1990年代のトレンディードラマから、『義務と演技』『週末婚』といった民放の話題作、NHKの連続テレビ小説『ひらり』『私の青空』、大河ドラマ『毛利元就』などなど数多くの脚本のほか、最近では小説『終わった人』『すぐ死ぬんだから』『今度生まれたら』『老害の人』の高齢者4部作がいずれも映画化、ドラマ化されて、累計売上120万部以上というものすごい方です。最新刊『迷惑な終活』、ぜひ読まれてみてください。ほんとに面白いです。
また、ドラマ、小説ももちろんなのですが、先生のエッセイも痛快です。
江戸っ子な内館先生の、粋でユーモラスなエッセイは、どの時代の作品も牧子節全開。夜に読み始めてしまった時には確実に寝不足必至です。
最初に手にとったのは雑誌an・anの「恋愛レッスン」というページをまとめた本でした。
そして、「切ないOLに捧ぐ」「切ない30代に捧ぐ」など、どれもその時代、その時代の私のバイブルです。
エッセイを拝見する前は、最初からテレビ業界で華々しくご活躍されているイメージがお強かったのですが、実際は、大企業にお勤めされながら自分探しをされていた時代が長くおありだったり、脚本家になられるまで体育会系の地道な努力をされたり。そんな泥臭いバックグランドがあるからこそ、一般人の気持ちに寄り添える作品をたくさん生み出されてこられたのかも。。。とにかく! 心底惹かれてなりません。
内館先生のことが好きすぎて、好きすぎて、好きすぎて、好きすぎて、、、どうにかひと目で良いのでお目にかかれないものか?と強く願っていたら、奇跡が起きました。
なんと、その頃私が勤めていた母校の東北大学に、内館先生が大学院生(先生は文学研究科修士課程)として入学される、との記事が新聞に載ったのです。先生は当時、女性初の大相撲横綱審議委員会の委員をお務めされており、『神事としてみた相撲』を研究するため、東京を離れ、仙台にいらっしゃることにしたのだそうです。(ちなみにこの頃、先生は押しも押されぬヒットメーカーとして絶賛ご活躍の最中にです!)
「もう、これは国分町(福岡でいうところの中洲)で網を張るしかない、、、」
ひそかに決意を固め、しばらく経った頃、さらに奇跡が。
ある日、同じ医局の大先輩である伊藤秀美先生から、
「野地、内館さんって、知ってるか? 今度一緒に飯食うんだけど、お前も来るか?」
と。
何ですと(@@)!!???
聞けば、入学後、東北大学相撲部の監督となられた内館先生。年齢も学部も違うけれど、東北大で一緒で、相撲部のマウスピースを作って下さったのが秀美先生だったそうで。
みなさん、こんなこと信じられますか(^^;)???
これ、ほんとのほんとに実話です。
そんなご縁で、憧れの先生とお食事をご一緒するという、まさに夢のような出来事が私の身に起こりました。
人生でこれ以上の幸せがあるのかというほど、舞い上がり、お食事の際は緊張で何を話したのかほとんど覚えていません(笑)。
でも、今でも鮮明に覚えているのは、先生の温かいお人柄、そして何よりその場を特別なものにしてくださった「ファンサービス精神」です。
本来、仙台から盛岡に向かわれる予定だった先生が、新幹線の時間を変更してまで、少しでも長く私たちと過ごしてくださったこと。お土産として差し上げた日本酒の一升瓶を、これから移動が控えているのにも関わらず、嫌な顔ひとつせず受け取ってくださったこと(今思うと、なんともはた迷惑な推し活です(^^;))。そして、その場で私が誦じた「内館年表」に、「あなた、本当に私に詳しいのね…」と、少し引かれてしまったこと(笑)。
あの時間は私の人生の宝物です。
そして、この度、そのお食事の際に撮らせていただいた記念写真を、このブログやインスタグラムで使わせていただく許可を、内館先生に快くいただきました。
<「年齢も学部も違うけれど東北大で一緒で、相撲部のマウスピースを作って下さった伊藤秀美先生のご紹介です」と、内館の一言として入れて頂いても構いません。>
とのことです。お伝えしてくださったマネージャーのK様、本当にありがとうございます!
内館牧子先生、そしてその作品は、私にとって永遠の憧れであり、励みであり、人生を照らしてくれる光です。
「男も 女も 横綱も 強さより 深さ」
先生の教えを守り、深みのある人間を、そして、旨みのある人間を目指し、これからも人生を面白がって生きていきたいと思います(^^)
推しがいるって、幸せですね。皆さんも、ぜひ内館先生の作品を手に取ってみてください。そして、あなたの心を震わせる「推し」に出会ってくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
院長 のじ
#大事な記念写真なのに、緊張のあまり顔が完全に硬って、引き攣ってしまいました(^^;
)